1月25日、祖母が他界した。
小さい頃から両親は共働きだった為、祖母は僕にとって母の様な存在でした。
父が3歳の頃に祖父が亡くなってから、祖母一人で父と父の妹を養ってきた。
90歳頃に倒れる迄本当に元気だった祖母は、入院してから一気に筋力が低下し、気付けば寝たきり。
2ヶ月に1度帰省し、髪を切っていたものの、この1年〜半年で一気に認知症が進み、僕や家族が誰なのかも理解できなくなっていた。
最初はとても辛かったのですが、祖母に何かを求めるのでは無く、自分が祖母に何がしたいかではないか…ある時吹っ切れた。
100歳のお祝いには、習っている懐石の腕を振るい、1口2口でも何とか食べてもらえた。
昨年の年末頃から、さらに急激に衰え、もう長くないのでは…と感じていた。
その約2週間後…母から仕事中に電話があった。
お店を閉めて駆けつけると生気が全く無く、まるで別人…骨と皮だけになっていた…。
何とか一命をとりとめ、次の日に孫の顔を全員拝んで他界していった…。
お通夜で初めて他界後の顔を見た瞬間、涙と嗚咽が止まらなかった…。
今年で101歳になる予定であった祖母。
この10年で、祖母は僕に色々な事を教えてくれた。
いや、残る者皆に、教えてくれる為に生きていてくれたのであろう。
生と死、生きることの意味、老後…自分とどう向き合うか等、最後に教えられたことをあげれば切りが無い…。
一世紀も生きた人間は本当に偉大だ。
何をした訳でも無く、何も成さなくとも、その存在に勝るものなど無い。
昨年、前厄の歳に黒(パグ)が、今年の本厄で祖母が他界した。
もしかすると僕の厄を代わりに持って行ってくれたのかもしれない…。
今年、まだ生きていれば夏に祖母と自分の為にしようと思っていた四国八十八箇所巡り。
いつ死ぬかわからないからこそ、今度やろう、いつかやろうではなく、思い立った時にする大切さを身を持って感じました。
お金や物は天国まで持ってはいけない。
持って行けるのは経験とマインドのみ。
僕が祖母に出来る事は何だろう。
それはきっと、僕自身が後悔しない人生を目一杯謳歌する事であろう。
世の中で言う幸せとは形が違うのであろうが、僕にとってどう生きる事が後悔しない人生なのか、今迄もこれからももっともっと追求し、今まで以上に明日死んでも後悔しない人生を過ごしたいものです。
これからも僕の側にいてくれるであろう祖母の為にも…。
祖母|享年102歳
2013.01.28