この集落の中を巡る水路や、その水を生活用水に利用したシステムである、川端(かばた)。
数分前、地下20mにあった100年前の水が自然と湧き出ており、川端には、自宅の中にある内川端(うちかばた)と、独立した建物である外川端(そとかばた)がある。
最初の元池(もといけ)は、飲み水などに利用され、元池から流れ落ちた水は壺池(つぼいけ)に流れ込み、野菜を洗ったり、食器を洗ったりすることに使われる。
最後の端池(はたいけ)では、鯉など淡水魚が泳いでいて、野菜くずやご飯粒をきれいに食べてくれ、汚れることのない水が、水路に戻され最後に琵琶湖へ注ぎ込む。
家からの廃油は、石鹸(おかえり石鹸)として、綺麗な川に生い茂った藻は、年に数回聚落の人間で刈って、田んぼの肥料で再利用(琵琶湖へゴミを流さない)。
整備された川にも烏鷺(うろ|魚の隠れる所)を作り、自然の生態系を守っている。
自然に湧き出る水の力を使い、電気(水力発電)の恩恵も受けている。
自然の恵みは全ての人のもの…フィンランドに自生するキノコは誰でも自由にとっても良いという話を思い出した。
自然と半永久的に共存するエコライフ。
昔は120件ほどあったこの針江区は、今では108件程。
こんな環境で生活することにとても憧れる。
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2015.10.20