土・日の過酷な仕事を終え帰宅。
シャワーを浴び、そそくさと用意をして5日(日)の23:30に自宅を出発。
途中1時間半程パーキングで仮眠をして8:00に富士山麓に到着。
パーキングにて富士山
マイカー規制されているので駐車場に車を止め、着替えをしてバスに乗り込む。
5合目間近、突然の雨…しかも結構土砂降り…。
バスの中でレインウェアに着替え降り立つ。
標高に体を慣らす為、5合目で1時間程食事等をする。
吉田饂飩
10時半、登山開始。
明日は御来光が見れるのであろうか…。
不安を背に黙々と登る。
8合目に到着したのが16時頃。
宿を取っていない(高山病の恐れもあるし、到着出来無い場合も考え、あえて取らず)ので電話をする事に。
一番上の山小屋は8合目半。
ところが本をよく見ると頂上にも3件程山小屋が存在した。
早速電話をすると…
1件目 予約で一杯
2件目 電話に出ず
3件目 8合目と伝えると、その時間に8合目ではここまで着くのは無理だからと断られる
カッチーン!!
心の炎に火がついた。
冷静に考えると、7〜8合目で宿泊するのはセオリーだが、目覚めた誕生日の朝に7〜8合目とは中途半端すぎる!!!
目指すは頂上のみ!!!
ここで中途半端で終わっては、誕生日以降の人生が中途半端になってしまう!!
心を決め登山再開。
8合目の山小屋でも、8合目半の最後の山小屋でも、頂上の山小屋は16時で閉まるので無理と言われたが、引くに引けない。
無理な場合戻ってくるから泊めて下さいと尋ねると、頂上から電話したら押さえますよとの事(残り8人泊まれると言われた)。
とは言え、戻るつもりは毛頭無い。
こんなにしんどいのに又何時間もかけて戻るなんて馬鹿馬鹿しい。
8合目半を過ぎると頂上迄にあるのは神社のみ。
すれ違った人もたったの1人。
周りは濃い霧とまだ日は沈んでいないのに不気味な薄暗さ。
植物の姿も全くなくなり、下から突き上げる様な強風。
雨が温度で冷えてあられの様にふき刺さる…。
まるで真冬である。
周りを見渡しても人の気配など全くない。
ここで遭難したらどうなるんだろうか?
誰か見つけてくれるんだろうか?
何度も心が折れそうになる。
しかし登るしか道は無い。
重たい足と疲れた体に鞭を打ち、一心不乱に1歩1歩前に進む。
上に行けば行く程岩だらけ…登山と言うイメージにはほど遠い…。
そして遂に18時10分山頂到着!!
登り始めて7時間40分、遂に到着した。
日が沈むギリギリ前である。
辺りはかなり暗い。
早速、1件目の山小屋を尋ねる…。
入口にはやはり満室の文字。
めげる事無くドアが開いたので聞いてみるとやはり駄目…。
2件目も暗いながらも人影が見えたので尋ねると、宿泊はしていないとの事。
3件目はみんなが中でテレビを観ていた。
これはラッキーと、ドアに手を掛けると鍵が…みんな気付いている筈なのに誰も出て来ない…。
最後の4件目。
ドアが開いていて片付けている…。
すいません、今晩空いていませんか?
明日誕生日で、どうしても頂上迄登って来たくて無理して来たので降りる体力も残っていないんです…
すると、少し考えた後に御飯は無いけどそれで良ければ…就寝は19時なので、すぐですよ…と。
よかった…(涙)。
とはいえ腹ぺこ…表にある自販機で小さい缶でも500円もするココアを購入。
お腹に染み渡る…普通に飲んだら普通なのだろうが旨い…。
レインカバーをしていたリュックも中が水浸し。
防寒で持ってきたモンクレーも湿気っていた…ビトビトのウエアを脱ぎ就寝。
【登山中、雨が止んだり、ほんの少し晴れ間が出た時に撮った画像です】
静岡|山梨|富士山
2012.08.06